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会社設立後の税務署への届出

会社設立後の各種届出一覧

事業を開始すると、税金の納付や労働保険・社会保険に加入するために、諸官庁への各種届出が必要になります。

【税金関係】
提出先 会社 個人事業 備考
税務署 法人設立届出書 個人事業の開廃業等届出書 全ての事業者
青色申告の承認申請書 所得税の青色申告承認申請書 任意
なし 青色事業専従者給与に関する届出書 任意
棚卸資産の評価方法の届出書 所得税の棚卸資産の評価方法・減価償却資産の償却方法の届出書 全ての事業者
減価償却資産の償却方法の届出書
給与支払事務所等の開設届出書 従業員を雇用した場合のみ
源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書
兼納期の特例適用者に係る納期限の特例に関する届出書
特例を希望する場合のみ
区市町村役場および
都道府県税事務所
法人設立等申告書
(東京都の場合は事業開始等申告書)
個人事業開始申告書
(東京都の場合は事業開始等申告書)
全ての事業者
設立から1ヶ月以内
東京都は15日以内

【労働保険・社会保険関係】
提出先 会社 個人事業 備考
労働基準監督署 労働保険保険関係成立届 従業員を雇用した場合のみ
労働保険概算保険料申告書
就業規則届 従業員が10名以上の場合
公共職業安定所(ハローワーク) 雇用保険適用事業所設置届 従業員を雇用した場合のみ
雇用保険被保険者資格取得届
社会保険事務所 健康保険、厚生年金保険新規適用届 会社の場合は、全ての事業者
(個人事業の場合は、従業員が5名以上のとき)
新規適用事業所現況書
健康保険、厚生年金保険被保険者資格取得届


税務署への届出

国税(法人税・源泉所得税・消費税)の納付
に関する届出です。

【会社の場合】

法人設立届出書 全ての法人
設立から2ヶ月以内
青色申告の承認申請書 希望する場合のみ
@設立から3ヶ月以内またはA最初の事業年度の末日のいづれか早いほう
給与支払事務所等の開設届出書 全ての法人
設立から1ヶ月以内
棚卸資産の評価方法の届出書 全ての法人
最初の事業年度の確定申告まで
減価償却資産の償却方法の届出書 全ての法人
最初の事業年度の確定申告まで
源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書

【個人事業主の場合】
個人事業の開廃業等届出書 全ての個人事業主
開業から1ヶ月以内
所得税の青色申告承認申請書 希望する場合のみ
開業が1月15日以前の場合は3月15日まで、1月16日以降の場合は開業から2ヶ月以内
青色事業専従者給与に関する届出書 青色申告を選択した場合のみ
開業が1月15日以前の場合は3月15日まで、1月16日以降の場合は開業から2ヶ月以内
給与支払事務所等の開設届出書 従業員を採用してから1ヶ月以内
所得税の棚卸資産の評価方法・
減価償却資産の償却方法の届出書
全ての個人事業主
最初の確定申告の提出期限まで


法人設立届出書
概要 「法人設立届出書」とは、法人税の申告・納付のために、新会社の概要を税務署に告知するための書類です。
提出期限 会社設立の日から2ヶ月以内
提出部数 1部
提出先 納税地の所轄税務署長
添付書類 ●定款、寄付行為、規則又は規約の写し 会社保存用のコピーでもOKです。
●登記簿謄本 登記所で取得します。
●株主等の名簿の写し ワープロまたは手書きでOKです。
●設立時の貸借対照表 特に決まった書式はありません。わかりやすく記載して提出します。
●本店所在地の略図 手書きでOKです。
●法人設立時の事業概況書 税法上の提出義務はありませんが、実務上、「法人設立届出書」と一緒に税務署に提出します。
会社設立に関して税務署が行う調査の手続きを省略するための書類です。
●現物出資を受けたときは、出資者の氏名、出資金額及び出資の目的物の明細に関する書類


青色申告の承認申請書

【制度の概要


法人税の申告には、青色申告と白色申告の2種類があります。

昭和25年に創設されたもので、所定の帳簿書類を備え付けてこれにその取引を記録し、かつその帳簿書類を保存するという要件を満たす法人に対して、所得計算上様々な特典を与えるというものです。

青色申告は、いろいろなメリットがあるため主流となっています。

@会社設立から3ヶ月を経過した日またはA最初の事業年度の末日のいづれか早いほうの前日まで提出します。
期間を過ぎてからの提出は無効になります。

税務署に青色申告の申請を行わなかった場合、自動的に白色申告制度になってしまいます。

【青色申告の要件

以下の2要件を満たした法人に限り、青色申告書を提出することができます。

(1)納税地の所轄税務署長の承認を受けること。
なお、承認申請書の提出期限は次のとおりです。

@原則
青色申告を受けようとする事業年度の開始の日の前日

A設立事業年度
設立の日以降3ヶ月を経過した日とその事業年度終了の日とのうちいずれか早い日

(2)所定の帳簿書類を備え付け、取引を記録し、その帳簿書類を保存しておくこと。
なお、帳簿の具体的要件は次のとおりです。

@全ての取引を複式簿記の原則に従い、整然かつ明瞭に記録し、その記録に基づき決算を行うこと。

A仕訳帳、総勘定元帳その他の必要な帳簿を備え、それぞれに必要な取引に関する事項を記録しておくこと。

B棚卸資産については、棚卸等決算上必要な整理を行い、その事実を棚卸表に明瞭に記録しておくこと。

C貸借対照表及び損益計算書を作成すること。

D以上の帳簿類のほか、請求書、領収書等の書類を5〜7年保存すること。

【承認及び却下】

税務署長は、申請書の提出があった場合において、その申請につき承認又は却下の処分をするときは、書面によりその旨を通知します。

また、その場合においてその事業年度終了の日までにその申請につき承認又は却下の処分がなかったときは、同日においてその承認があったものとみなすことができます。

なお、税務署長は、申請書の提出があった場合において、申請書を提出した法人につき帳簿書類の不備等の事実があるときは、その申請を却下することができます。

【青色申告の承認を取り消される場合

次のような場合には、青色申告の承認の取消しを受けることとなります。

@帳簿書類の備え付け、記録等を適切に行っていない場合

A帳簿書類についての税務署長の指示に従わなかった場合

B取引を隠蔽、仮装して記録するなどした場合

C申告書を二事業年度連続してその提出期限までに提出しなかった場合

【青色申告のメリット】
青色申告のメリット 内容
青色欠損金の繰越控除 決算の結果、当期が欠損となってしまったばあいでも、その欠損金額を翌年以降5年間繰り越し、各事業年度の所得の金額を限度に各事業年度の所得から控除できます。
青色欠損金の繰戻還付 青色申告書を提出した事業年度に生じた欠損金額がある場合、還付請求書を提出することにより前年度の納付した法人税の還付を受けることができる制度です。

平成4年4月1日から平成16年3月31日までの間に終了する各事業年度において生じた欠損金については、原則として適用停止。

ただし、一定の中小企業については設立事業年度の翌事業年度から5年間、その他一定の場合は適用可能です。
法人税額の控除 一定の金額を法人税額から控除することができる制度です。

例えば、試験研究費の額が増加した場合の特別控除など
所得の特別控除 一定の金額を所得金額の計算上損金に算入することができる制度です。

例えば、技術等海外取引に係る所得の特別控除などなど
特別償却 普通償却額のほかに、取得価格の一定割合や普通償却額を割り増しして計算した特別償却額を損金の額に参入することができる制度です。

通常の減価償却に加え、さらに特定の減価償却資産に対し、特別償却や増加償却ができるようになります。
準備金の設定 準備金として積み立てることにより損金算入が認められる制度です。

例えば、海外投資等損失準備金など


棚卸資産の評価方法の届出書
概要 商品を仕入れて販売する商業や、加工して販売するような製造業では、商品や製品、原材料などが、店頭や倉庫や工場にどれだけあるかを定期的にチェックする必要があり、これを棚卸といいます。
商品や製品、半製品(製造・加工途中だが、製品として販売できる部品など)、仕掛品(製造・加工途中の製品)、原材料、貯蔵品などを棚卸資産といいます。
棚卸資産は一定の評価方法で資産に換算し、期末棚卸高として貸借対照表や損益計算書に組み入れる必要があります。
提出期限 会社設立第1期の確定申告書の提出期限まで
提出先 納税地の所轄税務署長

【棚卸資産の評価方法(9つ)】
@〜Gまでの原価法とHの低価法に大きく分けられます。
事業内容や棚卸資産の種類によってメリットが異なりますので、選択は自由です。
ただし、棚卸資産1種類に対して、1つの評価方法しか選択できません。
全ての方法にはそれぞれ特徴があり、最終的には利益や税金額に差が生じてきます。
この届出をしなかった場合は、自動的に最終仕入原価法が適用されるので注意する必要があります。
その評価方法を選定した場合にはその方法を継続して適用しなければなりません。
(1)原価法 @個別法
A先入先出法
B後入先出法
C総平均法
D移動平均法
E単純平均法
F最終仕入原価法
G売価還元法
(2)低価法


減価償却資産の償却方法の届出書
概要 会社が営業を行っていく上で必要な、パソコン・コピー機・自動車などは、磨耗したり、損傷するなどして次第に価値が下がってきます(減価)。

会社が事業目的で購入した、建物・機械・車両などは、購入したときの出資を使用期間(耐用年数)にわたって分割し、各年の経費として計上できます。

減価償却とは、この費用配分の計算手続きのことをいい、この資産を減価償却資産といいます。

法人税を計算する際の減価償却思案の償却方法については、法定された償却方法の中から会社が選定した償却方法を継続的に適用していくことになります。

減価償却資産の償却方法は、資産、設備の種類ごとに選定することになり、また、事業所別に選定できます。

会社を新たに設立した場合、既に償却方法を選定している減価償却資産以外の減価償却資産を取得した場合、新たに事業所を設けた場合で既に選定している償却方法と異なる方法を選定しようとするときなどには、「減価償却資産の償却方法の届出書」を設立、新規取得、新設等の日の属する事業年度の確定申告書の提出期限までに、所轄税務署長に提出しなければなりません。

会社が初年度から儲かりそうであれば、定率法を選択して早めに償却した方がよいでしょう。
赤字を予想しているのであれば、定額法を選択して無理な償却をしない方がよいでしょう。
提出期限 @普通法人を設立した場合

会社設立第1期の確定申告書の提出期限まで


A設立後既に償却方法を選定している減価償却資産以外の減価償却資産を取得した場合

その減価償却資産を取得した日の属する事業年度の確定申告書の提出期限まで

B新たに事業所を設けた法人で、その事業所に属する減価償却資産につき、その減価償却資産と同一区分の減価償却資産について既に選定している償却方法と異なる方法を選定しようとする場合又は既に事業所ごとに異なった償却方法を採用している場合

新たに事業所を設けた日の属する事業年度の確定申告書の提出期限まで
提出部数 1通
提出先 納税地の所轄税務署長に提出します。
事業所別に償却方法を選定して届け出るときには、事業所別に届出書を提出します。
償却方法の選定 一般減価償却資産、鉱業用減価償却資産及び鉱業権の別に、かつ、耐用年数省令に定める区分ごとに、また、二以上の事業所を有する法人は事業所ごとに行うことになっているので、その区分ごとに償却方法を定めて明確に記載します。


給与支払事務所等の開設届出書
概要 会社を設立すれば、当然、給与の支払が発生しますので、従業員を雇わない場合でも、会社は取締役や代表取締役に対して給与を支払わなければなりません。

所得税法により、給与を支払うときは、会社の給与の中から税金分を天引きしていったん預かり、給与を受け取る人に代わって毎月税務署に納付することになっています。

これを源泉徴収といいます。

給与支払事務所等の開設届出書は、給与の支払や源泉徴収のために必要な書類で、
会社設立後1ヶ月以内に届出を行います。

給与を支払う従業員が10人未満の小さな会社の場合は、本来なら毎月行わなければならない納税手続きを、年2回にできる特例があります(源泉所得税の納期の特例)。

この特例の承認を受けた場合は、1月から6月までの源泉所得税は7月10日まで、7月から12月までの分は翌年1月10日までまとめて納付できます。


源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書
概要 給与等を支払いを受ける者が常時10人未満(10人未満とは、平常の状態で10人未満ということであって、多忙期等において、臨時に雇い入れた人がいるときは、その人数を除いた人数が10人未満である場合)の小さな会社の場合は、本来なら毎月行わなければならない納税手続きを、税務署長の承認を受けることにより年2回にできる特例があります。

1月から6月までの源泉所得税は7月10日まで、7月から12月までの分は翌年1月10日までまとめて納付できます。

なお、実務においては、上記の特例の更に特例が受けられるように「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書兼納期の特例適用者に係る納期限の特例に関する届出書」を提出して、税務署長の承認を受け7月から12月までの源泉徴収税額を1月20日までに納めればよいようにするのが一般的です。
記載方法 新設法人であれば「提出先税務署名、会社名、所在地、代表者氏名」を記載するだけです。
注意点 会社によっては、10人未満であっても結構な徴収税額になる場合もあります。

納付時期がボーナス支給前後と重なるため、源泉所得税を預かったら、なるべく通常の運転資金とは別枠で積立預金をしておきましょう。

源泉所得税は納付期限を1日でも過ぎて納付すると、原則として納付金額の10%の不納付加算税が課せられてしまいますので、納付期限には特に注意してください。


申告期限の延長の特例の申請書
概要 法人税の確定申告を行う会社が、一定の事由により、今後、申告期限までに法人税の確定申告書を提出することができない常況にあると認められる場合に、その申告期限の延長を申請するために提出するものです。
提出期限 最初に申告期限の延長の特例の適用を受けようとする事業年度終了の日まで


有価証券の一単位あたりの帳簿価格の算出方法の届出書
概要 有価証券を所有していなかった法人が新たに有価証券を取得した場合、または従来所有していた有価証券と異なる区分及び種類の有価証券を新たに取得した場合に、その取得した有価証券の一単位あたりの帳簿価格の算出方法を届け出る場合に提出します。
これは、各事業年度の所得金額の計算上損金となる有価証券の譲渡原価を算定するための計算方法について、会社がどの方法を選択したかを届け出るためのものです。
提出期限 有価証券を新たに取得した日の属する事業年度の確定申告書の提出期限まで

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