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相続の放棄

(1) 相続の放棄とは

 相続は、被相続人の死亡によって自動的に開始しますが、マイナスの遺産が多いときなどは相続を放棄することもできます。

相続を放棄しようとする場合は、家庭裁判所に申し立てなければなりません(民法第938条)。

 次のような場合に相続放棄が活用されます。

 (イ)明らかにマイナスの遺産のほうが多い場合

 (ロ)他の相続人に自分の相続分を渡したい場合 など


(2) 相続放棄の効力

相続放棄をした者は、初めから相続人とならなかったものとみなされます(民法第939条)。


(3) 相続放棄をすべき期間

◆相続人は、自己のために相続の開始があったことを知ったときから3か月以内に、単純承認もしくは限定承認又は相続放棄をしなければなりません(民法第915条)。

◆ただし、この期間は、利害関係人が家庭裁判所に申し立てれば、伸長してもらうことができます。

◆また、相続人は、相続の承認又は放棄の前に、相続財産の調査をすることができます。


(4) 相続放棄と代襲相続

 相続人が相続放棄をした場合は、代襲相続は起きません。

 例えば、配偶者と子A・B・Cが相続人の場合、法定相続分どおりに相続すれば、それぞれの相続分は、配偶者が2分の1、子がそれぞれ6分の1ずつとなります。

 ここで子Aが相続放棄をしたとすると、初めから相続人とならなかったものとみなされますので、それぞれの相続分は、配偶者が2分の1、子がそれぞれ4分の1ずつとなります。

 子Aに子(被相続人の孫)がいたとしても、その子に代襲相続が起きることはありません。

 ※被相続人の子が死亡している場合や、相続人廃除、相続欠格で相続権を失った場合は、代襲相続が起きます。


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