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遺留分

(1) 遺留分とは

 被相続人は、原則として、遺言で自由に自分の財産を処分することができます。

 しかし、財産を無制限に愛人や他人などに与えてしまうと、残された遺族が困ってしまいますので、遺族の最低限の相続財産を保証する遺留分という制度があります。

◆兄弟姉妹以外の相続人が、最低限相続できる財産を遺留分といいます(民法第1028条)。

 相続人の遺留分の割合は次のとおりです。

 (イ)直系尊属のみが相続人の場合 被相続人の財産の3分の1

 (ロ)その他の場合 被相続人の財産の2分の1

 ※兄弟姉妹には遺留分は認められていません。

◆遺留分は、被相続人が相続開始のときに持っていた財産の価額に、贈与した財産の価額を加えた額から、債務の全額を控除して算出します(民法第1028条)。

(2) 遺留分減殺請求とは

 遺言によって、遺留分が侵害されていることがわかれれば、遺留分をもつ相続人は遺留分を取り戻すことができます。

 これを遺留分減殺請求といいます。

遺留分減殺請求権は、相続の開始及び減殺すべき贈与又は遺贈があったことを知ったときから1年間行使しないときは、時効によって消滅します。また、相続開始のときから10年を経過したときも、時効によって消滅します(民法第1042条)。

 この遺留分減殺請求は、後日の紛争を防ぐために、内容証明郵便等の文書で意思表示したほうがよいでしょう。

(3) 遺留分の放棄とは

 遺留分を相続開始後に放棄することは自由ですが、相続開始前に遺留分を放棄する場合は制限があります。

◆相続が開始する前に、遺留分を放棄する場合は、家庭裁判所の許可が必要です(民法第1043条)。

 ※家業を子一人に継がせたい場合などが該当します。

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