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NPO法人(特定非営利活動法人)とは?

特定非営利活動促進法(NPO法)の目的と法人格の取得の効果

民間の非営利団体(NPO)は、福祉、環境、国際協力、まちづくりなど様々な分野において、ボランティア活動をはじめとした社会貢献活動を行い、その存在と重要性が広く認められるようになりました。

特に、平成7年1月に起こった阪神・淡路大震災や、平成9年1月に発生した日本海重油流出事故の際には、多数のボランティアやNPOの活躍が注目されました。

しかし、NPOの多くは法人格を持たない任意団体として活動していたため、銀行で口座を開設したり、事務所を借りたり、不動産の登記をしたり、電話を設置するなどの法律行為を行う時に様々な不都合が生じる場合もあり、その対応策が求められていました。

このような要請に応え、NPOがより活発な活動ができるよう環境整備を図るため制定された法律が、
「特定非営利活動促進法(NPO法)」(平成10年12月1日施行)です。

特定非営利活動促進法は、法の定める分野の非営利活動を行う団体に
「特定非営利活動法人(NPO法人)」という法人格を与えることにより、ボランティア活動をはじめとする市民活動の健全な発展を促進し、もって公益の増進に寄与することを目的としています。

特定非営利活動法人は、自らに関する情報をできるだけ公開することによって市民の信頼を得て、市民によって育てられるべきであるとの考えがとられている点がこの法律の大きな特徴です。法人の信用は、法人としての活動実績や情報公開等によって、法人自らが築いていくことになります。

なお、この法律は、平成10年12月1日に施行され、1.特定非営利活動の追加、2.設立の認証の申請手続きの簡素化、3.暴力団を排除するための措置の強化などの改正法が平成15年5月1日に施行されました。


特定非営利活動促進法(NPO法)における法人制度
1 組織の形態

この特定非営利活動促進法における法人の組織上の形態は、「社団」であるとされています。社団とは、一定の目的を持って組織された人の集合体(団体)です。社団は、会則や定款などによって定められる組織を持ち、団体意思やどのような活動をどのように行うかを決定するシステムを持っています。そのことから、社団は、個々の構成メンバーから独立した別個の組織であり、構成メンバーの増減や交代などにかかわりなく、社会生活上のひとつの人格として対外的な存在と継続性を持っているといえます。

次に、法律上の権利義務の主体となることが認められるものとして自然人(個人)以外に「法人」があります。この法においても社団組織で法律で定められた要件を満たす場合には、「特定非営利活動法人」という法人格を取得することができます。法人格の取得は、活動する上での手段であり、法人格の取得そのものが目的となるものではありません。

よって、この法の施行後も、法人格の有無にかかわらず、従来どおり任意にボランティア活動やNPOを結成し、自由に活動できることはいうまでもありません。

法人格を取得することによって、法律上の権利義務の主体と認められ、契約を締結する際には法人名義で契約当事者になることができ、また、不動産を所有した場合の登記も法人の名義でできるなど、法人として法律行為を行うことが可能となります。

2 組織の内部構成

この法では、「
社員」を法人の構成メンバーとしています。ここでいう「社員」は、一般的に使われている会社員とは異なります。社員は法人財産に対する持分権を持つことなく、法人の目的遂行に協力する以外に個人の経済的利益を追求する権利を持つものではないとされています。

また、この社員によって構成される「
社員総会」を最高意思決定機関として必ず設置しなければならず、社員はこの「社員総会」の議決権を有することになります。

さらに、法人がその活動を行うために、必ず置かなければならない機関として「理事」及び「監事」を定め、いつでもそれぞれの役割を果たすこととされています。

理事」とは、社員から法人の業務遂行を委任された者であり、内部的には事務を執行する権限を有し、対外的には法人を代表する権限を有しています。

監事」もまた、法人内部にあっては理事の職務執行を監督することを委任された者であり、具体的には、法人の財産の状況及び理事の業務執行の状況を監査するなどの権限を有しています。

このように、NPO法人は法及びこの法で準用される民法その他の法に基づき設立され、社員を構成メンバーとする組織で、最高意思決定機関としての社員総会と、業務執行に必要な機関としての理事及び監事を有する法人組織といえます。


特定非営利活動法人になるには
1 対象となる団体

この法律に基づいて、特定非営利活動法人になれる団体は、次のような要件を満たすことが必要です。

@特定非営利活動(※)を行うことを主たる目的とすること
A営利を目的としないものであること(利益を社員で分配しないこと)
B社員(正会員などで総会で議決権を有する者)の資格の得喪に関して、不当な条件を付さないこと
C役員のうち報酬を受ける者の数が、役員総数の3分の1以下であること
D宗教活動や政治活動を主たる目的とするものでないこと
E特定の公職者(候補者を含む)又は政党を推薦、支持、反対することを目的とするものでないこと
F暴力団でないこと、暴力団又は暴力団の構成員等の統制の下にある団体でないこと
G10人以上の社員を有するものであること

(注)
特定非営利活動
1. 次に該当する活動であること(法第2条の別表)
 保健、医療又は福祉の増進を図る活動
 社会教育の推進を図る活動
 まちづくりの推進を図る活動
 学術、文化、芸術又はスポーツの振興を図る活動
 環境の保全を図る活動
 災害救援活動
 地域安全活動
 人権の擁護又は平和の推進を図る活動
 国際協力の活動
10  男女共同参画社会の形成を促進を図る活動
11  子どもの健全育成を図る活動
12  情報化社会の発展を図る活動
13  科学技術の振興を図る活動
14  経済活動の活性化を図る活動
15  職業能力の開発又は雇用機会の拡充を支援する活動
16  消費者の保護を図る活動
17  前各号に掲げる活動を行う団体の運営又は活動に関する連絡、助言又は援助の活動
2. 不特定かつ多数のものの利益の増進に寄与することを目的とするものであること。

2 NPO法人設立の手続き

特定非営利活動法人を設立するためには、法律に定められた書類を添付した申請書を、所轄庁に提出し、設立の認証を受けることが必要です。提出された書類の一部は、受理した日から2ヶ月間、公衆に縦覧されることになります。

所轄庁は、申請書の受理後4ヶ月以内に認証又は不認証の決定を行います。設立の認証後、登記することにより法人として成立することになります。

3 NPO法人の管理・運営

(1)役員の選任
法人には、理事3人以上及び監事1人以上を置かなければなりません。理事と監事は兼職できません。理事は法人を代表し、その過半数をもって業務を決定します。

(2)総会
毎事業年度少なくとも1回、通常総会を開催しなければなりません。

(3)その他の事業
法人は、特定非営利活動に係る事業に支障がない限り、特定非営利活動以外の事業(以下「その他の事業」という。)を行うことができます。その他の事業で収益を生じた場合は、その収益を特定非営利活動事業のために使用しなければなりません。また、その他の事業に関する会計を特定非営利活動に係る会計から区分しなければなりません。

(4)会計の原則
法人の会計は、この法律の規定及び次の原則に従って行わなければなりません。

 1.会計簿は、正規の簿記の原則に基づいて記帳する。
 2.財産目録、貸借対照表及び収支計算書は、会計簿に基づき収支及び財政状態がわかるように作成する。
 3.会計処理の基準や手続きは、毎年(毎事業年度)継続して適用し、みだりに変更しない。

(5)情報公開
毎事業年度初めの3ヶ月以内に、前事業年度の事業報告書、財産目録、貸借対照表及び収支計算書などを作成し、主たる事務所に備え置くとともに、所轄庁に提出することが必要です。

(6)おもな税制
特定非営利活動法人に対する税制の扱いは、「人格のない社団等」並みの扱いとなっています。「人格のない社団等」とは、税制上、法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるものをいい、「公益法人等」と「普通法人」(株式会社等)との中間的な取扱いがされています。
(7)定款変更
定款を変更するためには、総会の議決を経た上で、所轄庁の認証が必要です。ただし、軽微な事項(所轄庁の変更を伴わない事務所の所在地の変更、資産に関する事項及び公告の方法に関する事項)については、所轄庁の認証は不要です。なお、この場合にも、定款変更後に所轄庁に届け出ることが必要となります。

(8)解散・合併
特定非営利活動法人は、総会での議決・所轄庁の認証等の一定の手続きを経て、解散又は別の特定非営利活動法人との合併を行うことができます。法人を解散する場合、残余財産は、定款で定めた者に帰属しますが、その定めがない場合は、国又は地方公共団体に譲渡するか、最終的には、国庫に帰属することになります。

(9)所轄庁による監督等
所轄庁は、法令違反等一定の場合に、法人に対して、報告を求めたり、検査を実施し、また、場合によっては、改善措置を求めたり、設立認証を取り消すこともできます。また、特定非営利活動促進法に違反した場合には、罰則が適用されることがあります。


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