| ■会社の目的とは? |
会社は営利を目的とする社団法人で、会社法によって設立されたものです。
会社は法人格を有していますので、その目的の範囲内でのみ権利・義務の主体となることができます。
会社が営もうとする事業のことを「会社の目的」といいます。
会社の目的は定款の絶対的記載事項(必ず記載しなければならない事項)であり、かつ、登記事項とされています(登記簿に記載されます)。
これは、会社がどのような事業を営むのか(会社の目的が何であるか)は、株主(社員)のみならず、第三者(取引の相手方等)にとって重要な意味をもつからです。
取引社会の通念に照らして、会社の事業内容が何であるかを知り得る程度に、具体的に記載しなければなりません。 |
| ■目的の決め方は? |
現実に営んでいる事業又はすぐに始めたい事業だけでなく、将来営もうとする事業であってもかまいません。
目的の数に制限はありません。
「適法性」「営利性」「明確性」を具備していなければなりません。
目的の最後に「前各号に附帯する一切の事業」と記載しておけば、さらに目的の範囲が広がります。
事業の開始時に許認可を要する業種(建設業、宅建業、労働者派遣事業、産廃業、酒類製造業、薬局、質屋、古物商、飲食店業、銀行業、ガス事業など)が入っているときは、関係行政庁に打診しておくとよいでしょう。 |
| ■適法性とは? |
| 公序良俗に反する行為を目的とすること |
人倫に反するものや正義の観念に反するものなど。
|
| 強行法規に反する行為を目的とすること |
「あへんの輸入・輸出」「煙草の製造」など。
|
| 個々の事業は適法であっても、兼業することが禁止されているもの |
料理店業、飲食店業、旅館業、古物商、質屋業、貸金業、両替業その他これらに類する営業を行なう場合は、職業紹介業を行なうことができないなど。
|
| 一定の資格を有する個人に限られているもの |
弁護士、行政書士、税理士、司法書士などの業務
|
| 法制定又は法改正によって、適法性が認められるようになったもの |
介護保険法による介護サービス、労働者派遣業法による派遣対象外の業務の原則自由化、債権管理回収業特別措置法による債権取立、児童福祉法施行規則による託児所・保育所の経営など。
|
|
| ■営利性とは? |
利益をあげ得ない事業は会社の目的としての適格性を欠きます。 |
| ■明確性とは? |
当該会社がどのような営業活動をするものであるかを第三者が判断できる程度に明確にしておかなければなりません。 |
| ■注意点は? |
以前は日本文字しか使えませんでしたが、ローマ字を含む表記方法が社会的に認知されている語句は、目的の明確性に反しない限り、会社の目的に用いても良いことになりました。
特定の業界だけに通用する言葉で表現するときは注意してください。
「適法性」「営利性」についての審査基準は固定化していますが、「明確性」の審査基準は固定化されていません。現時点では不適格でも、将来、その語句を誰でも理解できるようになれば、適格性が生じることになります。
公証役場で定款の認証が拒否されたり、登記所で補正を命じられる例が、相当数あるようです。登記申請後に不適切であったことが判明しては、今までの手続きが無駄になってしまうのでご注意下さい。
事業目的に関しては、「先例として既存のものから選ぶ」か、「法務局や専門家に相談する」ことをお勧めします。 |
「会社法施行後の会社の目的における具体性の審査の在り方」について(最終報告)
〜法務省HPより抜粋〜
平成18年1月5日から同年2月3日までの間にパブリックコメントを実施した「会社法施行後の会社の目的における具体性の審査の在り方」については,同年3月24日に実施結果を公表し,お寄せいただいた意見の概要をお知らせしたところです。
今般,これらお寄せいただいた意見等を踏まえ,会社法施行後の登記官による登記の申請書に記載された目的の審査に当たって,当該目的が具体的に記載されているか否かの観点からの審査は行わないこととしましたのでお知らせします。
登記された会社の目的の記載内容が抽象的にすぎる場合には,許認可や取引きにおいて一定の不利益を受ける可能性もありますので,十分ご注意ください。
|
| ■事業目的の判定例 |
実際に登記された事業目的の先例の一部です。
|
一般・電気(電子)輸送・精密機械製造
コンピューターインターフェイス制御技術の開発・施行
コンピューターシステムによるデータ入力及びそれに伴う事務処理の受託
コンピューター図形処理システムの設計、製作
コンピューター並びに関連機器の賃貸及び導入指導
コンピューター制御によるシステム開発及び販売
コンピューターの周辺装置及び端末機器の設計、製造並びに販売
コンピューターのソフトウェアの開発及び販売
その他各種物品製造業
コンピューター周辺機器の製造販売
コンピューターのソフトウェア・ハードウェアの販売
コンピューターの販売
コンピュータープログラム並びにビデオソフトの販売
情報処理用コンピューターの製造、販売並びにソフトウェアの販売
情報通信システムに係る機器、及び装置類の販売
情報サービス・広告・その他サービス業
インターネット上のショッピングモールの開設
インターネット上のホームページ検索ソフト(ウェーブソフトウェア)ウェアの販売
インターネットでの広告業務
インターネット等のネットワークを利用した商品の売買システムの設計、開発、運用及び保守
インターネットにおけるサーバー仲介業務
インターネットの接続仲介業、アクセスサービス業
インターネットのホームページの企画立案
インターネットを利用した各種情報提供サービス
インターネットを利用した各種情報資料の収集
各種イベントの企画、製作
企業経営上の各種リスクの調査、分析の委託並びにリスクの評価、及びリスク回避の相談の受託
企業経営上のリスク・マネジメントのコンサルティング、経営相談の受託
企業経営上のリスク・マネジメントの思想の啓蒙、普及並びに教育、出版
企業経営上のリスク・マネジメントの実証的研究、及び資料の収集、並びに情報の提供
広告及び宣伝業
広告業
広告、宣伝に関する企画並びに製作
広告代理業
コンピューター及び其の関連機器による情報処理事業
コンピューターシステムの企画、開発、販売及び保守に関する業務
コンピューターシステムの分析、設計業務
コンピューター情報漏洩保護用ソフトウェア、ハードウェアの販売
コンピューター通信機器、設備の保守管理業務
コンピューターネットワーク、インターネットの利用に関わるトラブル処理及び指導
コンピューターネットワークシステムの管理、運営
コンピューターネットワークの企画、開発
コンピューターのソフトウェアの開発
コンピューターのネットワークによる通信システムの保守、販売、メンテナンス
コンピューターを利用した各種計算業務並びに情報サービスの提供
情報管理、処理サービス
情報システムの企画、設計並びに管理運営に関する業務
情報処理サービス業
情報処理サービス業並びに情報提供サービス業
情報処理並びに情報通信ネットワークに関するシステムの設計およびソフトウェアの開発
情報処理に関する研究、開発事業
情報処理に関するソフトウェア及びハードウェアの研究・開発並びに販売宣伝広告事業
ソフトウェアー業
マルチメディア関連情報サービスの提供
専門サービス業
各種催事の企画、製作、運営
企業経営に関する助言、指導及び研究
経営コンサルタント業
経営者、管理者、一般社員に対する教育
コンピューターグラフィックの企画、製作
コンピューター図形処理システムの設計、製作
コンピューターのシステム設計及び販売
コンピュータープログラム並びにビデオソフトの作成業務
その他
コンピューター教室の経営
汎用コンピューターシステムのコンサルタント業
|
|
|
|